先週、FRBの利下げキャンペーンの2025年の減速案の報道を受けて貴金属と米国株は急落した。今週は取引日数が短く、水曜日はクリスマス休暇のため主要市場が休場だった。
月曜日、金曜に発表されたPCEデータで11月のインフレが緩やかに減速したことが示されたことを受けて株式は上昇した。金は週初は2,628ドル付近で始まったが、月曜日にはドル指数が0.4%上昇し、2年ぶりの高値108.439に近づいたため小幅下落した。
火曜日、S&P 500は4日連続の上昇を記録し、クリスマスイブの取引としては50年以上ぶりの高値1.2%上昇となった。一方、金と銀は、投資家が2025年の金利見通しを評価するなか、それぞれ2,618ドルと29.60ドル付近で推移した。
木曜日、米国株は半導体株とハイテク株が主要株価平均を押し上げたため、前日の下落を反転させた。ウォール街の株式は、年末の取引日5日間と新年最初の2営業日に発生するいわゆるサンタクロース・ラリーで上昇することが多い。
金と銀も木曜日に上昇したが、これは安全資産としての需要によるものだ。クリスマスの日にロシアがウクライナの電力インフラを攻撃したとのニュースを受けて、このペアは閑散とした休日の取引で上昇した。その結果、金は木曜日の取引を0.8%上昇の2,635ドルで終え、銀は小幅上昇の1オンス29.72ドルで終えた。
金は今朝小幅下落したが、中東の地政学的懸念により下落は限定的だった。本稿執筆時点では、金は週ベースで小幅な下落を見込んでおり、2,620ドルとなっている。一方、銀は週ベースで1.4%下落し、29.42ドルとなっている。
株式市場の先物も今朝は圧力を受け、10年国債利回りは7か月ぶりの高値4.601%付近で推移している。ウォール街では低調な一日になりそうだが、主要株価指数は週ベースで上昇に近づいている。現在、ナスダック総合指数は2.4%上昇、S&P 500とダウは週ベースで約2.2%の上昇を見込んでいる。