ウォーレン・バフェットは再び「弾薬」に備えて債券を発行するという大きな動きを見せ、アナリストは「株の神様」が今度は銀行、保険、海運などのバリュー株を買うかもしれないと推測している。
日本株を新たな高値に押し上げるために5大商社を買った後、バフェットは再びさらなる「弾薬」に備えて債券を発行するという大きな動きを見せ、市場は株の神様がどの株を買うのかを注視している。
木曜日、バークシャー・ハサウェイA(BRK.A.US)とバークシャー・ハサウェイB(BRK.B.US)は、2818億円(約18億9000万米ドル)相当のマルチトランシェ債を発行した。これは、同社が2019年に初めて発行して以来、最大の円建て債券取引となった。
この債券発行には、満期が3年から30年までの7つのトランシェが含まれている。3年分を除き、他の満期の債券は、4月の円建て債券発行よりも高いプレミアムを提供した。
この発行により、バークシャー・ハサウェイは今年最大の外国円建て債券発行者となり、総額5451億円を調達した。
アセットマネジメントワンのファンドマネージャー、加藤晴康氏は「同社が1年でこれほどの資金を調達できたことは、投資家がバークシャーに信頼を寄せていることの証だ。今回の取引は、日本の投資家の高利回り債券に対する強い需要も示している」と述べた。
バークシャーの日本企業への投資のほとんどは、円建て債券の発行によって賄われている。今年初め、バフェット氏が日本の5大商社に投資したことで、日経平均株価は過去最高値に達した。
市場はバフェット氏が購入する可能性のある株式に注目しており、アナリストらは「株の神様」が銀行、保険、海運などのバリュー株を購入する可能性があると推測している。
野村の分析では、日本の銀行が金利を引き上げ、業界の利益率改善につながるとみられることから、バフェット氏が金融株を購入する可能性が高くなるとみられる。三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友トラスト・ホールディングスなどの企業は、バークシャーの投資ポートフォリオの特徴と一致している。
大和証券は、保険と海運会社がバフェット氏の次の選択肢になる可能性があると考えている。海運・保険業界は8月以降TOPIX指数を牽引しており、バフェット氏のバリュー投資戦略に合致している可能性がある。