皆さんこんにちは〜みなもとこうきです。
僕は、C-Voxelというトランザクションに何かしらのコンテキストをくっつけて、DIDに紐づけておくプロトコルを開発しております!ご興味があれば是非Checkしてみてください〜!
はい、ということで今回は「Ceramic Network」についてです🎉
何を隠そう、我々が開発しているC-VoxelもこのCeramic Network上に構築されています。なので、ちょっとはCeramicに詳しいということで、色々解説させていただきます!
ざっくり言いますと、Ceramic Networkとは DIDに紐づいたミュータブルデータストア です。ミュータブルとは変更可能って意味ですね。(DIDってなんだっけ?!という方はこちらを参照ください↓)
つまり、Ceramic Networkは Ethereum や Solana などのブロックチェーンそのものではなく、 データストアを提供しているプロトコル です💻。
本記事では、データストアを含む、Ceramic Network(以下 Ceramic)の重要な四つの性質を紹介したいと思います!
さて、Ceramicのもっともコアな性質は「DIDに紐づいたミュータブルデータストア」であることなのですが、それを説明するのには “そうではない” データストアについてみていく必要があります。
ミュータブル(変更可能)ではないデータストアの典型的な例はIPFSです。IPFSは一度保存したら、その内容は変更できません。取得できるだけです。
対して、Ceramicですが、実はCeramicも最終的にはIPFSに保存されます。しかし、IPFS単体とは違うところが データの更新ができる ところです。(この辺はちょっと複雑なので以下の記事の 「Mutable Data Storage」の章をご参照ください!)
そして、もう一つのユニークな点がその保存されたデータが Wallet やコントラクトではなく、 DIDに紐づいている というところです。DIDに紐づいてると何がいいの?ってことは後で見ていきます!
次のCeramicの重要な性質は、特定のDIDに紐づいたデータは、そのDIDを持っている 本人しかデータを変更できない という点です。他人は自分のデータを編集できないってことですね。
サービスがユーザーのデータを編集したいときは、ユーザーに編集を承認しもらう必要があり、サービスが勝手に変更することはできないようになっています。
先ほど、CeramicではデータをWalletではなく DIDに紐づけている と言いましたよね。これがつまりどういう効果をもたらすかということをお話しします。
Ceramicでは一つのDIDに対して、複数のウォレットを紐づけられるような仕様になっています。この仕組みによって、ブロックチェーンは使っているのだけど、 特定のチェーンに依存せずにデータを持っておくことが可能になる のです。
ここでよりイメージしやすくするために特定のチェーンに依存しやすい、「NFT」と比較してみます。
NFTの場合、ユーザーはチェーンごとにそのチェーンに対応した異なるウォレットを接続し、NFTを扱います。そしてそのNFTはそのチェーン内での交換や売買は簡単に行えますが、異なるチェーン同士のNFTのやりとりは困難です。このように、Walletに紐づいているデータというのは特定のチェーンに依存しやすいのです。
一方で、CeramicではDIDにデータを紐づけるという手法を取っています。そしてこのDIDには複数のWalletを紐づけることができるようになっています。この仕組みによって、あらゆるチェーン上のデータに対応しつつ、どのチェーンにも依存しないデータを生成することが可能になるのです。
ただここで一つ、注意すべきなのは、 Ceramic上に保存されたデータは譲渡することができない ということです。
え、それなんの意味があるの?って思うかもしれません。実際NFTは譲渡できるから価値が生まれたりいろんな使い方ができるようになっています。
しかし、 譲渡できない=その人自身を表す情報を表現できる ということにつながります。そうです。これが巷で話題の「Soul Bound Token (SBT)」や「Non Transferable Token (NTT)」と呼ばれるトークンに置き換えられるわけです。
つまり、年齢や名前、職歴、学歴、資格などの誰にも渡す必要のない、しかし個人に紐づいたデータを Ceramic では簡単に作れるのです。
最後に紹介するのは、Ceramicが提唱する Data Composability についてです!
Ceramicには Data model という考え方があります。例えば、SNSでは名前、アイコン、自己紹介文といったどのSNSにでもある「データの形」があると思います。この データの形を色々なDappで共有することができる のです。これを Data Composability と言います。
つまりTwitterで自己紹介文を変更すると、Instagramの自己紹介文も自動的に変更されるみたいな仕組みが実現できるということなのです!
少し長くなってしまいましたが、まとめると、、、
ということです。
Ceramic はNFTのような性質は持ってないですし、トークンではないので金融的なやり取りもできません。ただの記憶媒体です。しかし、上記のようなユニークな性質を持っています。この性質をどう活かすかは我々自身に委ねられているので、Ceramicを使ってこれまでになかった新しいWeb3の形を築いていけたらいいですね!
また、もうちょっと深くまで知りたい!という方は以下の記事もご参照ください。
といったところで、今回は以上となります!読んでいただきありがとうございます!
DIDに関連した話題を発信しておりますので、よろしければTwitterもフォローしてみてください!!@KoukiMinamoto です!