2023年11月、帯状疱疹生ワクチンの予防効果は10年以上経過しても残存していることを示す研究結果が発表されました。
参加者: 米国北カリフォルニアのカイザー・パーマネンテ(米国の統合医療提供システム)に登録されている50歳以上の人(150万人以上、約940万人年を追跡)
介入: 帯状疱疹生ワクチン接種
比較: 接種なし
アウトカム: 帯状疱疹、帯状疱疹後神経痛、帯状疱疹性眼炎、帯状疱疹による入院(接種後の経過年数に応じたワクチン有効性の比較)
研究デザイン: 電子健康記録を使用したリアルワールドコホート研究
結果: ワクチン接種者 507,444人中 帯状疱疹発症 75,135例帯状疱疹後神経痛 4982例(7%)帯状疱疹性眼炎 4439例(6%)帯状疱疹による入院 556例(0.7%)
ワクチン有効性のまとめは以下のとおり。
やはり、効果は年々減弱していきます。
この結果は生ワクチンについてのものであり、不活性化・乾燥組み換え帯状疱疹ワクチン(シングリックス®)のものではないことに注意が必要です。
この研究はリアルワールドコホート研究とあります。電子健康記録を用いて日常診療のデータを取得しながら、特定の集団を追跡しています。
実世界の状況を反映するため、得られたデータは一般集団にも広く適用することができそうです。
Klein NP, Bartlett J, Fireman B, Marks MA, Hansen J, Lewis E, Aukes L, Saddier P. Effectiveness of the live zoster vaccine during the 10 years following vaccination: real world cohort study using electronic health records. BMJ. 2023 Nov 8;383:e076321. doi: 10.1136/bmj-2023-076321. PMID: 37940142; PMCID: PMC10630909.
※情報収集・要約作成・画像生成にAIを活用しています。