2024年1月、心房細動のある高齢者に対する塞栓症予防として、ワルファリンなどのビタミンK拮抗剤(VKA)から非ビタミンK拮抗剤経口抗凝固薬(NOAC)に切り替えると、出血の合併症が69%多くなるというランダム化比較試験が発表されました。
参加者: 75歳以上でGroningen Frailty Indicatorスコアが3以上の虚弱な高齢心房細動患者
介入: ビタミンK拮抗剤から非ビタミンK拮抗剤経口抗凝固薬への切り替え
比較: ビタミンK拮抗剤の継続使用
アウトカム: 大出血または臨床的に関連する非主要出血の発生(主要アウトカム)
研究デザイン: プラグマティック多施設オープンラベルランダム化比較優越試験
結果:
1330人がランダム割り付け対象
主要アウトカムの発生率は、切り替え群で15.3%(101件)、継続群で9.4%(62件)
ハザード比は1.69(95%信頼区間 1.23-2.32)
主な結果は以下のとおり。
血栓塞栓症の発症はNOACへ切り替えても少なくなりませんでした。
全死亡率に関しては、ハザード比は0.96(95%信頼区間 0.64-1.45)と、統計的な有意差は見られませんでした。
心房細動のある虚弱高齢患者において、ビタミンK拮抗剤(VKA)から非ビタミンK拮抗剤経口抗凝固薬(NOAC)への切り替えは、VKA継続使用と比較して出血合併症が多くなる一方で、血栓塞栓合併症は少なくなりません。
Joosten LPT, van Doorn S, van de Ven PM, Köhlen BTG, Nierman MC, Koek HL, Hemels MEW, Huisman MV, Kruip M, Faber LM, Wiersma NM, Buding WF, Fijnheer R, Adriaansen HJ, Roes KC, Hoes AW, Rutten FH, Geersing GJ. Safety of Switching From a Vitamin K Antagonist to a Non-Vitamin K Antagonist Oral Anticoagulant in Frail Older Patients With Atrial Fibrillation: Results of the FRAIL-AF Randomized Controlled Trial. Circulation. 2024 Jan 23;149(4):279-289. doi: 10.1161/CIRCULATIONAHA.123.066485. Epub 2023 Aug 27. PMID: 37634130.
※情報収集・要約作成に生成AIを活用しています。