2024年2月23日の日経新聞記事から。
大規模な臨床研究を通じて認知症や精神疾患で効果が出るエビデンス(科学的根拠)を蓄積する動きも進み、再注目の機運が高まっている。
とあります。よいことです。
背景はコロナ禍というよりも、認知症治療薬の新薬開発では期待された効果が得られなかったため、専門家の関心が非薬物療法に移っていった、というのが実情でしょう。
音楽療法をはじめ非薬物療法の論文数が急増しています。
この記事で紹介されていたメタ分析はこちら。
2013年に発表された日本人の論文ですが、ちょっと古いですね。
その後も系統的レビュー・メタ分析がいくつか発表されています。
代表的な2つの論文をこちらの記事で紹介しました。
残念ながら、いずれも効果は小さいようです。
どのような方法がよいのか、世界で模索が続いています。
Ueda T, Suzukamo Y, Sato M, Izumi S. Effects of music therapy on behavioral and psychological symptoms of dementia: a systematic review and meta-analysis. Ageing Res Rev. 2013 Mar;12(2):628-41. doi: 10.1016/j.arr.2013.02.003. Epub 2013 Mar 16. PMID: 23511664.
van der Steen JT, Smaling HJ, van der Wouden JC, Bruinsma MS, Scholten RJ, Vink AC. Music-based therapeutic interventions for people with dementia. Cochrane Database Syst Rev. 2018 Jul 23;7:CD003477. doi: 10.1002/14651858.CD003477.pub4. Review. PubMed PMID: 30033623.
Ito E, Nouchi R, Dinet J, Cheng CH, Husebø BS. The Effect of Music-Based Intervention on General Cognitive and Executive Functions, and Episodic Memory in People with Mild Cognitive Impairment and Dementia: A Systematic Review and Meta-Analysis of Recent Randomized Controlled Trials. Healthcare (Basel). 2022 Aug 3;10(8):1462. doi: 10.3390/healthcare10081462. PMID: 36011119; PMCID: PMC9408548.