Tokenized Viral
March 26th, 2024

この記事では人生に関するアドバイス及び財務的アドバイスを行っていません。

数年ぶりのブルサイクルが始まりSolanaやBaseを中心として多くのミームコインの価格が上がり始めました。それにつられてミームコインについて解説した様々な記事や評論を読み漁った結果、次のような結論に至りました。

ミームコインとは何か

ミームコインとはトークン化されたバイラル(Memecoin is a tokenized viral)である

Memecoin=Tokenize(Viral)Memecoin = Tokenize(Viral)

オンチェーンハッシュタグとしてのミームコイン

各個人が自分の生活に最も共鳴するものに焦点を当て、学んだことを伝えるミームをデザインできれば、それぞれのコミュニティと重複する社会の成長を加速できるだろう

ミームコインに関して最も洞察的な主張を行なっているのがLGHT氏であると言えます。彼は多くのミームコインに関する深いインサイトを記事にまとめているが、彼はミームコインとは心と精神に共鳴するものを伝えるための言語だと述べています。

また、Li Jinの記事でも以下のように述べられています。

従来の GTM は、最初に製品を構築し、次にマーケティングとミームを通じてその周囲にコミュニティを構築することから構成されていましたが、この新しいプレイブックには、ミームコインを中心とした活気に満ちたユーザーのコミュニティを特定し、そのトークンを組み込んだ製品を構築することが含まれます。

ミームコインの保有者をTribe(部族)として考えることで、細かなセグメンテーション/ターゲティングが可能になるということです。

つまり、ミームコインの保有者は何らかの思想やナラティブを共有したコミュニティのことを指し、それはSNS上で任意のハッシュタグをクリックするようなものであるということです。逆を言えば、思想やナラティブのあるところにミームコインは存在しうるということです。

ミーム速度で感情は共有される

Chris Dixon氏は以下のように述べています。

The internet is a giant meme-propagation machine.(インターネットは巨大なミーム伝播マシンです。)

インターネットではコピーアンドペーストがあまりに容易であるため、ミームがとてつもない速度で伝播していくというものです。そのミームを面白いと思う気持ちまたは共感が大衆をそうさせます。

NFTの世界では、インターネット上の画像を資産化(トークン化)することができ、その画像がコピーアンドペーストされるほどそのNFTが価値を持つとされています。

Chris Dixonが述べるように、ミーム伝播マシンたるインターネットに画像を載せ、伝播させることでNFTの価値を高めることができるのです。

このアナロジーを用いると、ミームコインという資産を中心にその思想やナラティブを宣伝(propaganda)することでミームコインの価値を高めることができるということです。

このようにして考えると、ミームコインとは思想やナラティブをトークン化したものだと考えることができます。Nounsは特によくできており、この両方を兼ね備えています。NFTとしてのNounsが存在し、CC0や公共財といった思想への共感がミーム速度で広がっていきました。

また、この観点からSNSは特に思想のエコーチェンバーを作り出しやすく、ミームコインとそれに紐づく思想を広めるためにうってつけです。さらに今ではFarcasterが最近流行っており、”Channel”という機能は思想やナラティブを増幅させるための装置として非常によく機能することが考えられます。

ミームコインはポンジですか

しかし、これまでのミームコインを見てきた人にとっては上記のような理屈は、綺麗事を言いすぎているようにも見えます。

Polynya氏は以下のように述べました。

2024 年に事態はまったく新しい底に達しました。人種差別主義者、性差別主義者、その他のクソ頭の悪いミームコインは、地球上の多くの人々から最も不快な人々に富を移転する手段にすぎません。

この論説を否定する気はありません。私は2度のバブルを通してクリプトを見てきたため、ミームコインは明確にポンジ性を持っていると思います。なぜでしょうか?

それはミーム速度で広まる感情とそれに紐づく資産(チャートの上下)はバイラルだからです。

ミームコインが生まれる初期段階では、本当にその思想を共有するコアなコミュニティのみがトークン保有者です。彼らが思想を宣伝することで、ミーム速度で感情が共有されます。先ほどの理論に当てはめると、感情が共有されるほどミームコインの価格が高まりますが、その思想とは全く関係のないプレイヤーが参入してきます。これは、イノベーター理論におけるベルカーブの類推です。コミュニティの一生はイノベーターに始まり、ラガード(非常に退屈な人々)が終わらせます。バブルの終わり側には、リスクオンになった投資家のみが残されており、そこには思想やナラティブは存在しません。割れそうな風船をパスし合う人たちだけが残されています。

$DOGEのチャートはそれを物語ります。

このチャートはミーム速度で、イノベーター〜ラガードのベルカーブが通過していった傷跡です。

ミームコインだけがこの現象に当てはまるわけではありませんが、思想やナラティブといった実体がないものを中心に作り出されるトークンは、よりその不誠実さが強調されることになります。

結論

前半ではミームコインの正当性について説明し、ミームコインとは思想やナラティブのトークン化だと途中下車しましたが、後半ではそのポンジ性と単なるバズであることに触れました。

良い側面と悪い側面を並べた時に、ただ思想やナラティブのトークン化だけではなくその(好ましくない)バイラル性も含んでいることから、ミームコインはトークン化されたバイラルだと言いたいと思います。

Appendix

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