つい先程、ZetaChainのホワイトペーパー1.0が公開されました。実際に翻訳していて、いくつかの変更点と、追加された部分に気づきましたので、ここにまとめたいと思います。
4章ZetaChainブロックチェーンアーキテクチャの4.1概要のうち、スループットに関する記述が変更されています。以前はTPSは100と記述していたのですが、理想的には4000 TPSという記述に変更されました。ただし、現実には外部チェーンとのやり取りにかかわる処理が律速になるだろうということが述べられています。
4章ZetaChainブロックチェーンアーキテクチャの4.4クロスチェーンスマートコントラクトとZeta仮想マシンのうち、Zeta仮想マシンの表記がZVMからzEVMへ変更されています。実は、昨年にドキュメントが公開された段階ですでに記述は変更されました。意図としては、Zeta仮想マシンはEVM互換であり、外部チェーンとのやり取りに関して書き加える以外は、コードの変更がほとんど必要ないことを強調したいのかなと勝手ながら思っています。
4.4クロスチェーンスマートコントラクトは全体的に変更・追加されています。
4.4.1.汎用クロスチェーントランザクションの課題として挙げられているものが、「(トランザクションの)非同期性と原子性」に置き換わっています。
4.4.2.メカニズム1: クロスチェーンメッセージパッシングと4.4.3.メカニズム2: オムニチェーンスマートコントラクトでは、それぞれZetaChainの2つの機能が詳しく述べられています。特に、リバートした際の挙動について事細かに記されています。
4.4.4.オムニチェーンスマートコントラクトとメッセージングの比較では、2つの機能をよく知られているdAppを具体例に出しながら、それぞれの仕様の違いを説明しています。
4.4.5.手数料・ガスでは、ZetaChainのリソースを使用するのに使われるガスの使用について述べられています。
ZETAトークンの仕様や用途について表現が変わっています。
6.ユースケース・アプリケーションでは、6.5.他のユースケースの項目が追加され、拡充が図られています。
以上がZetaChainホワイトペーパー1.0の変更点と追加点になります。 大きな変更点としては、ドキュメントに基づいてクロスチェーンスマートコントラクトに関する記述が加わっており、その他はそこまで変わってないかなという印象です。