チェーン研究会 第28回 Avalanche

今回は、記事の内容がかなり多いです。チェーン研究会では発表しきれない内容もまとめているので、是非ご覧ください。

BTCが好調の動きを示し、それに伴いAvalancheでもニュースやプロジェクトの発表が活発になってきました。

先月はネガティブなニュースが何かと多かったAvalancheですが、今後風向きを変えていけるような流れになっていけばいいなと思います。

AvalancheとCosmosが接続

遂にきました!一年近く前からAvalanche上でIBCライトクライアントを作成できるようにするプロジェクトの「Landslide Network」が開発を行っていましたが、テストネットが公開が発表されました。

Landslide上では、Cosmosベースのチェーンが作成されているためCosmos上のサービスをデプロイすることが可能になります。さらにこのチェーンはTendermintではなく、Avalancheコンセンサスが利用されているためより便利にCosmos上のサービスが利用できるようになります。

現在は登録期間中ですが、今後インセンティブ付きのテストネットが公開されていくとのことなので注目したいプロジェクトです。

HyperSDKシュミレーター

完全なブロックチェーンを作成することなくHyperSDKの上でのプログラムの実行やテストが可能になる「HyperSDKシュミレーター」が発表されました。

このニュースは開発者向けのアップデートなのであまりユーザーに対しては大きなメリットがあるニュースではありません。

この発表によって、開発者は逐一ノードなどの設定を行うことなく、HyperSDKを用いたサブネットの作成をテストすることができるようになります。

Thirdweb engine

現在、NFTやFTなどのトークンの発行などを簡単に行えるようにするサービスを提供しているThirdwebがweb3上のアプリケーションを簡単に作成できるようになる「Thirdweb engine」を発表しました。

ノーコードでのトークンやNFTの発行は開発者やプロジェクトにとって非常に便利なものでしたが、今回はさらにそれを上回るサービスを発表しました。そしてAvalancheはThirdweb engineに対応したチェーンの一つです。

Thirdweb engineでは、ノーコードで以下の機能を作成きます。

  • バックエンドウォレット

  • アカウントアブストラクション

  • スマートコントラクト

  • ガスレストランザクション

  • 認証

ガスレストランザクションやAAがノーコードでアプリケーションに実装できるようになるのはプロジェクト側の開発ハードルをさらに下げることができます。非常に面白い機能なので、これを使ってどのようなプロジェクトが出てくるか注目していきたいですね👀

CanzaFinanceによるアフリカのステーブルコインプラットフォーム「BAKI」

Avalanche上でのFXがさらに活発になるかもしれません👀

Avalanche Cチェーン上でCanzaFinanceが「BAKI」というサービスを発表しました。

このBAKIでは、$USDC にを担保にアフリカの3つの国(ナイジェリア ナイラ、西アフリカ CFA、南アフリカ ランド)+米ドルの通貨にペグしたトークンを取り扱うことができます。この国は今後も追加される可能性があります。

Cチェーン上のプロジェクトということで、色々なプロジェクト上での利用例や、オンチェーンFXでの利用例が増えてきそうなプロジェクトだなと思いました。

Astraアップグレードでサブネット専用のバリデーター作成が可能に

このニュースは決定したニュースではありませんが、非常に注目すべきニュースだと思ったので紹介しました。

前回、Avalanche上でのプロポーザルの場である「ACP」が新しく発足されました。そして、そのACP上で提案されている「Astra」アップデートでは主に、サブネットのバリデーターにX、Cチェーンのバリデーションを必要としないバリデーターの作成が議論されています。

Astraでは、

  • Pチェーンと自サブネットの検証のみでバリデーターになれる

  • 500AVAXのロックでバリデーターになれる

という特徴があります。

これにはいくつかメリットやデメリットがあります。

メリット

  • 機材的、資金的にスペックを必要としない

  • C、Xチェーンのストレージの管理が必要なくなる

デメリット

  • ステーキングしていないので、バリデーター報酬が不安定な可能性がある

  • 資金的にバリデーターより簡単に参加できるので、攻撃リスクが一定数ある

今後、これらのデメリットなどについて議論が重ねられてより良い形でAstraアップグレードが発表されるのではないかと思っています。

Snowtrace廃止

Avalanche上でメインExplorerが変更されました🔺

元々ETHscan系のエクスプローラである、Snowtraceが採用されていました。

しかし、Avalanche専門の**Avascan**の機能が多くのアップグレードを経て非常に使いやすいものになたことや、利用料などの問題からAvascanにメインExplorerを移行していく発表がされました。

通常のユーザーは11/30に自動的にAvascanに変更されるので、特別な作業は必要ありません。Avascanはサブネットの検索なども簡単にできるのでもし気になっているかたがいればぜひ利用してみてください。

大手のオラクルサービスのChainlinkがWeb2のオラクルとの接続できるサービスの「Chanlink Function」の開始を発表しました!

現在クリプトのプロジェクトではWeb2のAPIへの接続が難しいことが問題として挙げられていました。

現在、ICPLit Protocolがその機能を提供していますが、EVM上で利用ができなかったりまだ機能が不十分などの問題がありました。

Chanlink Functionが開始されたことで、EVM上でWeb2のAPIにアクセス可能になりました。

現在RWAの利用が活発になってきているので、今後このChanlink Functionはそういった分野で利用できると思っています。個人的には株RWAの配当がオラクルを通じて暗号通貨で配布される未来が来たら面白そうだなと思ってます。

Platypusが最新情報を公開

先日、大規模なハッキングによって資金流出が起こったPlatypusが最新情報を公開しました。

ユーザーへの出金可能額が確認可能になりました。

しかしながら、関連プロジェクトに預けられた資金はPlatypus上からは確認できないとのことで、プロジェクトごとの発表を待つ必要があります。

また、このハッキングによってPlatypusのプールを利用していたプロジェクトがこぞって利用の中止を発表しています。

この先のプロジェクトの動向がどうなるのか非常に気になるところです。

wonbatがAvalanche上にデプロイ

BNB、Arbitrum上でステーブルスワッププロジェクトを運営している**W​o​m​b​a​t​ ​E​x​c​h​a​n​g​e​ ​**がAvalanche上にデプロイされました。

WonbatのチームメンバーはPlatypusのメンバーと一部被っているようで、派生プロジェクトといえるでしょう。

そんなWonbatがAvalanche上にこのタイミングでデプロイされたということは、つまりPlatypusの高z九プロジェクトにこのWonbatが選ばれたということだと考えられます。

元々Platypusのプールを用いてDeFiサービスを行っていたプロジェクトはWonbatに移行する可能性が高いと考えています。

Shrapnel 2000万ドル調達

ここからはゲーム関連のニュースを紹介します。

まずは、注目のFPSゲームのShrapnelが資金調達を発表しました。その額なんと2000万ドル(30億円相当)です🔺

この額からもShrapnelの期待度がうかがえますね。

現在Shrapnelは「Extraction Packs」というアーリーアクセス権などが付属したパックのコードの配布イベントを行っています。いろいろなプロジェクトやコミュニティで配布しているのでぜひ皆さんもゲットしてみてください。

今年中にはテスト版のゲームを公開するとの情報がありましたので、このパックを持っておくメリットは非常に大きいのではないかなと思います。

Gunzが「Technocore」を公開

ゲーミングプラットフォームのサブネットを作成している**GUNZ**が第一弾となるゲームをを公開しました。

このTechnocoreというゲームは、ドローンを操作するゲームを作成しています。現在はスマホでテストプレイに参加することができ、ゲーム内では今後のゲームに利用できるアイテムが獲得可能になり、連携されているGUNZ Wallet上でNFTとして獲得できます。(おそらくこれは今後発表される**Off The Grid**という注目FPSゲーム上で利用できるアイテムになりそうです)

私も個人的にプレイしてみましたが、操作感などドローンならではで面白いゲームだと思いました。

ただ、まだゲーム機能が限定的なのでこれからのアップデートに期待したいと思います。

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