ZetaChain: 全てをつなぐブロックチェーン『オムニチェーン』の到来

はじめに

こんにちは、薬学生です。

本日はZetaChain(ゼータチェーン)という新しいLayer1ブロックチェーンについて紹介したいと思います。

なお、ZetaChainでは現在テストネットを開催中ですので興味のある方はぜひ参加しましょう!

ZetaChainとは

まずZetaChainの基本的な情報を紹介します。

  1. Layer1ブロックチェーン(PoS採用、Cosmos SDKを利用して構築)
  2. 基軸トークンは$ZETA
  3. BitcoinやDogeCoinといったスマートコントラクトを実装していないブロックチェーンやLayer2(Optimism, Arbitrumなど)とも接続するオムニチェーン

ここで注意してほしいのが、『ZetaChainはそれ自体が独自のブロックチェーン』という点です。何を当たり前のことをと思われるかもしれませんが、クロスチェーンの話題だとRangoMultichain(旧AnySwap)といった、ブロックチェーン間のトークンのブリッジをしてくれるプロジェクトを思い浮かべる可能性があるからです。

また、ZetaChainの開発には、6企業が関わっているとのことです。この中だと、やはり**coinbase(コインベース)**が目を引くと思います(注:英語原文の見たのですが、VCとして出資しているというより、開発チームにいるようです)。

開発チーム
開発チーム

さて、そんなZetaChain、多くのポイントがあるのですが、今回はZetaChainのストロングポイントである『安全なブリッジ』について取り上げて紹介したいと思います。

安全なブリッジ

それではZetaChainの特徴である、安全なブリッジについて見ていきます。

まず、この安全なブリッジに現在対応できるトークンは、基軸トークンである$ZETAに限定されています(今後増えることが予想されます)。$ZETAは基軸トークンなので当然ZetaChain上でトランザクションをするときのガス代として利用されることとなりますが、注目点としては、『ラッピングすることなくZetaChain以外のブロックチェーン/レイヤーにトークンを移動させることができる』特徴があります。

もちろん、そうは言ってもEthereum上にある$ZETAをそのままBSC(現在はBNBチェーンと言いますがここではBSCと呼びます)上に移動させることができるのかというとそういう訳ではありません(というか、それはできません)。具体的には、送金元のチェーン(今の例でいうとEthereum)上で送金された$ZETAはバーンアドレスに送られ、着金先のチェーン(今の例でいうとBSC)で新たに$ZETAがミントされます

ここで、通常のクロスチェーンとどう違うのか疑問に感じた方もいるかと思いますので補足しますと、通常は、ブリッジを担うプロジェクト(MultichainやWormwholeなど。Rangoはブリッジプロジェクトのアグリゲーターですのでこれには該当しません。)は送金元と着金先の両方のチェーン上で、ブリッジできるトークンを一定量保有しています。そのため、EthereumからBSCに$ETHを送ろうとした場合、送金された$ETHはEthereum側でプロジェクトによりロックされ、BSC側で保有していた同じ枚数の$WETHがユーザーに送られることになります。

イメージは、ZetaChainの場合、$ZETAは使い捨てで何度も捨てられは再発行されるのに対し、従来のクロスチェーンの場合、送金されるトークンは何度も使い続けられるといった感じです。

これの何がいいかと言いますと、『お金が一箇所にたくさん集まらない点』が重要です。以前、Vitalik氏がクロスチェーンとマルチチェーンについてツイートしたのがバズっていたのはご存知の方も多いと思います。こちらのツイートで述べられていたのが、クロスチェーンだとブリッジにお金がたくさん集まり、ハッカーはそこを攻撃するインセンティブが高まり続けるため、クロスチェーンは問題がある、といった内容です。こうした、クロスチェーンの課題を克服できる点は、ZetaChainの強みと言えます。

また、この技術を利用すれば$ZETA以外のトークンも同じように各チェーンにシームレスでやりとりすることができます。ただ、既存の$BTCや$ETHのようなトークンが同じようにブリッジできるようになる訳ではありませんのでご注意ください

今後ZetaChainで開発されるプロジェクトであって、発行上限枚数を定めていないトークンであれば、同じようにシームレスにやりとりできるようになると考えます。

給付金は期待できる?

ここまで読んできて、ZetaChainに将来性を感じ、将来の給付金を期待してテストネットを触ってみようと思った方もいるかと思います。

結論から言いますと、そもそもエアドロップを考えておらず、テストネットでトランザクションをしたり、テストネット上で$ZETAを入手することは、給付金につながらないとのことです(FAQより)。

おわりに

いかがだったでしょうか。ここでは最初に注目されるであろうブリッジに特化して紹介しましたが、ZetaChainを利用することで開発者は複数のチェーンと接続したdappを簡単に開発できるようになるといったメリットもあります。今後のブロックチェーンの成長のためにも、シームレスにブロックチェーン同士を接続されるということは重要な課題ですので、ZetaChainが大きく成長する可能性もあり得ると思ってます。ひとまず今後の動向をチェックしていきます!


ZetaChain

ZetaChain blockchain enables omnichain interoperability of any value or data

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Yakugakusei

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