#8 子供の発達にはタイミングがある。〜スキャモンの発達曲線を知ろう〜
February 23rd, 2022

こんにちは! 本日は、子供の成長というテーマで『スキャモンの発育曲線』について書いていきたいと思います。 今回の内容は、お子さんがいらっしゃる保護者さんに把握しておいていただきたい内容になってきます。 なので、お近くに該当する方がいらっしゃいましたら、是非ともこの記事を教えていただき適切な時期に適切なアプローチを行い、子供の成長をサポートできるように手助けしていただければと思っております。 ## スキャモンの発育曲線 では、まずはこちらの画像をみてください! ![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/48170265/picture\_pc\_aa9f1b6b56e83b454f081237a8888df9.png?width=800) こちらは**Scammon**という方が1930年に、人の身体諸属性は大きく 4 つのパターンに分類されることを提唱したスキャモンの発育曲線と呼ばれるグラフになります。 かれこれ、90年以上も前の提唱ですが、現在でも発育発達を考える上では欠かせないものになっています。 ### 身体所属性の4つのパターン > 1. **一般型:身長、体重、体表面積、座高、内臓などの発育** > 2. **神経型:脳重量、小脳、眼球などの発育を** > 3. **生殖型:生殖組織の発育** > 4. **リンパ型:胸腺重量の発育** この4つをグラフに表したものが上の図になります! こちらのグラフを簡単に説明すると、、 #### **1. 一般型** 2回急激に発達するタイミングがあります。 * 1回目:乳児期から4歳頃まで神経型と同じくらい急激に発達します * 2回目:1213歳頃いわゆる”思春期”と呼ばれる時期に再び急成長します。 #### **2. 神経系型** 出生直後から急激に発育し、4、5 歳までには成人の 80% 程度( 6 歳で 90%)にも達する。 #### **3. 生殖器系型** 発達のタイミングが男女で異なります。 * 男子の場合:1314 歳あたりから急激に発育する。 * 女子の場合:1112歳あたりから急激に発達する。 #### **4. リンパ型** 813歳にかけて急激に発達します。 ※特徴的なのが、一度成人のレベル(100%)を超えますが、成人になるにつれ成人レベルになることです。リンパ型は免疫機能などのことを指すので、昔聞いたことある言葉で「子供は風の子」というのがありましたが、まさに免疫が成人よりも強いので元気に遊ぶことができるのだとこのことからもわかります! このように、 > ※子供の身体的な成長には大きく4つありそれぞれ発達のタイミングが違うので、それぞれの機能の発達タイミングに合わせて時期相応の発達を促さないといけません。 ## 神経型へのアプローチ 最初に発達のピークが来るのが、**神経型**です。 先ほども書きましたが、神経型は出生〜4,5歳までのは成人の80%にまで発達します。 これは、4,5歳までにほとんど神経系の発達が終わり神経系が確立されてしまうから、この時期までに神経系へのアプローチが必須になるということを指しています。 この時期に神経系へのアプローチが足りないと神経系の働きが弱い子供に可能性があるので、適切に入れていきたいところです。 では、どのように神経系へアプローチするのか?ってなってきます。 これは、**刺激の入力**が適切なのではないかと思っています。 刺激の入力となるとなんか難しく聞こえてしまいますが、 要は、\*\*たくさんいろんな経験をさせる!\*\*ということです。 出生から45歳までの子供にとっては日常の行動などは全て新しい刺激になりますので特になにか特別なことをしないといけないというわけではありません。 例えば、、 > * 遊び(家、外) > * 乗り物 > * 歩く > * お出かけ > * 食べる > * 楽しい > * 悲しい > * 痛い などなど、全て神経系に与えることができる刺激になりますので何か一つのことをさせるのではなくて積極的にいろんなところに連れていく、いろんな遊びをさせる、いろんな痛い経験をさせるなどをしていくことが大事になります。 ※最近は、子供のことを愛しすぎてしまうばかりか、過保護で過干渉してしまう親御さんも多い傾向にあるそうです。 過保護で過干渉な親のことを**ヘリコプターペアレント**って呼ぶみたいです! こちらの記事を一部抜粋します。 > ワシントンポスト紙によれば、「ヘリコプターペアレントに育てられた大学生は、うつの割合が高い」と報告されています(2013年)。そこには「過剰な親の干渉は、子どもの自主性と能力の発達を阻害する。そのため、ヘリコプターペアレントは依存を促し、保護的な管理なしに仕事を完遂する能力を阻害する」 > > その理由として、「過保護に育った子どもは、喪失や失敗、さらに失望といった、誰の人生でも避けられない状況に対処する方法を、まったく学ぶことがない」ということが挙げられています。失敗から学ぶ教訓や、ひとりで問題を解決する力、試行錯誤しながら周囲とコミュニケーションを図る努力など、どれも生きていくうえで必要不可欠です。 このように書かれています。 過保護に関しては[他の記事](https://manabi-with.shopro.co.jp/manabico/691/)で、「子供は自分の思うように与えられることによって心が満ち足りて、どんどん自立していく」ものだそうです。 なので、過保護が全てだめだ!と一概に否定することはできませんが、子供の全てを手伝ったり、答えを与えてしまうといざという時に自分で解決することができなくなってしまう可能性が高くなるので注意必要です! 少し、話が脱線してしまいましたが、 なにが言いたいかというと、 子供のためを思うのなら大変なこと、少し痛み感じることなどはどんどんさせて、それを経験し自分で解決していけるように刺激を与えていくことも大事ということです。 まだまだ、発育発達についてわからないことはたくさんありますが、今回抑えてもらいたいポイントを復習すると > * 成長には身体所属性の4つのパターンがある > * それぞれタイミングが違う > * 神経型は45歳で大人並まで成長する > * 子供にはたくさんの経験をさせよう この4つになりますので覚えておいていただけると幸いです! 今回はこの辺で終わりたいと思います。\ 最後まで読んでいただきありがとうございました! 参考文献\ ・[発育発達と Scammon の発育曲線](http://tspe.jp/publish/doc/35\\\_01\\\_KatsunoriFUJII.pdf)\\ ・[幼児期の発育発達からみた運動遊びの考え方](https://core.ac.uk/download/pdf/268296581.pdf)

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