ついにUpstreetが始動した!陽が沈むと月が昇り、風を感じる美しい世界。
私はWebaverseの時からオープンソースで相互運用性のあるメタバースを構築する志に感銘を受け、m3を知り信者となり定期的に情報を追いかけてきました。私なりに情報をまとめてみます。Webaverseはスノウクラッシュにインスパイアされたメタバース「Upstreet」を目指すプロジェクトだった。
しかしプロジェクトの資金が詐取されるという事件が起き、開発が停滞。WebaverseはAIコンパニオンアプリに方針転換するが、オリジナルのビジョンは失われていた。その後、Webaverseから追い出された作成者にコミュニティの熱心な支持者が集まり、Upstreetを再建することになったようです。
すでに販売していたWebaverseジェネシスパスを償還する代わりにUpstreetの土地を配布してくれました。期待に応えてくれたので私は信じて速攻償還しました。
Upstreetは今、Discordで開発が進められており、オープンメタバースのビジョンの再建を目指しています。
開発者とコミュニティメンバーによる会話を覗いてみると、
マーケットプレイスのUI改修やAIモードの追加など開発の進捗報告がある
経験値やシルク報酬についての議論がある
音楽設定の追加、ガバナンストークンなどの提案がある
ミーティングの宣伝やランドの紹介などコミュニティの交流がある
開発者とコミュニティメンバーが機能追加やUI改善など開発方針を密に話し合っている
Upstreetの開発が順調に進んでいる様子が伺える
以上のように、メタバースプロジェクトの開発方針や進捗に関する開発者とコミュニティの活発な交流が行われています。
オープンで持続可能なメタバースを構築するための重要なポイントを整理してみます。
分散型の技術基盤(ブロックチェーン等)を活用し、中心的な管理者に依存しない世界を実現すること
誰でも気軽に参加できるオープンな世界であること
ユーザー生成コンテンツを受け入れ、ユーザーに世界を創造する機会を提供すること
経済的インセンティブを設計し、参加者が利益を得られる仕組みを設けること
ゲーム性を取り入れ、楽しみながら参加できる世界を目指すこと
ユーザーガバナンスを実装し、世界の進化をユーザーがコントロールできるようにすること
一定のニッチ性を保ち、コミュニティの結束力を高めること
これらの要素を適切に組み合わせることが、魅力的で持続可能なオープンメタバースを実現するための鍵となります。技術とガバナンスの両面でオープン性と自律性を高めることが重要です。
Upstreetというメタバースプロジェクトのコミュニティを運営するためのDAOの憲法を定めるために作成されたものを要約すると以下の通りです。
プリアンブルでは、自由、プライバシー、オープン性の確保を目的とすることを明記
第1条で、表現の自由、取引の自由、相互運用性、退出権、プライバシー保護をミッションとする
第2条で、DAOによる分権的なガバナンス体制を定める
第3条で、役割と責任の明確化を定める
第4条で、プライバシーとセキュリティの保護方針を明記
第5条で、他のメタバースプロジェクトとの連携を推進することを定める
メタデータとして、メタガバナンス規約に準拠した形式を定める
以上から、自由とオープン性を重視し、コミュニティ主導の運営を目指すDAOの憲法草案と言えます。
中心的な管理者に依存しない世界を実現する
経済的インセンティブを設計し、参加者が利益を得られる仕組みを設ける
ユーザーガバナンスを実装し、世界の進化をユーザーがコントロールできるようにすること
一定のニッチ性を保ち、コミュニティの結束力を高めること
・DAOはコミュニティと開発チームのインセンティブを一致させ、長期的にプロジェクトを維持できる
・コーポレーションは効率的だが、コミュニティと開発チームの利害が対立するリスクがある
・DAOは法的にグレーゾーンなので、運営会社を設立し、DAOがそれを支配するハイブリッド構造が良い
・暗号資産の話は控えめにし、「アイテム」などの表現を使うことで一般の人にも開かれたコミュニティにする
・DAOはコミュニティ運営が難しいが、代表制民主主義、内部昇進、プロダクト中心の運営で乗り越えられる
・100年後もUpstreetが存続する可能性は、DAOモデルを採用することで実現できる
これらを実現するためになくてはならない。
web3/NFTを利用するのは 所有権 相互運用性 自由度 のためである。
ボランティアではメタバースを運営し続けることはできないので、どのようにマネタイズすべきか検討しており、良い提案があれば募集している。
またインターネットコンピュータを利用してフロントエンドを試している。
インターネットコンピュータ上のスマートコントラクトは、chain key暗号を使うことで、秘密鍵を公開することなくビットコインやイーサリアムなど外部のブロックチェーンと安全に連携できるようになります。これにより、セキュリティを保ったままスマートコントラクトの機能を拡張できるため、サーバー費をDAOでシームレスに永続的に支払うことが可能になるでしょう。
それと、Fleek.xyzの新しいIPFSネットワークも検討するようです。
誰でも気軽に参加できるオープンな世界であることを実現するためです。
Unityの新料金問題みたいなことが起こる懸念もある、UEも実質中国資本でどうなるかわからない。だからWeb標準に準拠した次の公共3Dインターネットを目指すべき。
画面右上のSign inボタンをクリック。
UpstreetはMetamaskなどのweb3ログインだけではなく、DiscordやGoogleなどのweb2ログインも採用し、web3ウォレットを使っていないユーザーでも利用できるよう門戸を広げています。
アバターは、仮想空間上であなたの分身となるキャラクター。容量の制限がみられますが、VRM形式のアバターを利用できます。
Blenderなどで自作しても良いですし、自分好みのアバターが簡単に作成できるWebaverse Avatar Studioなどもあります。
GLB は、GL Transmission Format (glTF) で3Dモデルのファイル形式。主にWebブラウザ上で動作するコンテンツを作る際に用いられるフォーマットです。
その他webでよく使われる画像ファイルでも仮想空間を飾ることができます。
人工知能エージェントが集まる仮想世界「ChatWorld」について
大規模言語モデルを使って、エージェントに文章理解と会話能力を実装しています。エージェントは3D空間を移動したり、ユーザーと対話したりできます。
安定拡散モデルなどの生成モデルを使い、キャラクターやアイテム、環境などの視覚コンテンツを生成しています。
多数のエージェントをシミュレートすることで、よりリアルな対話と複雑なシナリオを実現しています。
ゲーム、エンターテイメント、教育などさまざまな用途が考えられます。
人間とAIの協調を重視しており、人間中心のアプローチを取っています。
将来の人間共存型AIのための実験プラットフォームとなることを目指しています。
個人的に今後気になるのは、ブラウザ上で3DレンダリングするWebGLの後継WebGPUを利用したweb-llmや、
インターネットコンピュータやArweaveなどの分散型クラウドストレージでAIを動かす試みやハッカソンなど行われています。
分散型クラウドレンダリングのRNDRもメタバースやAIに欠かせないものになると思っています。最近日本の取引所ビットバンクに上場しました。
Render Token (RNDR) は、レンダリングに必要なマシンパワー(GPUの処理能力)を貸し借りする分散型GPUレンダリングネットワークのプロジェクトです。
RNDRのSDKとAPIをiOSやmacOSのアプリに統合することで、以下のような意味があると考えられます。
パフォーマンスの向上 - 分散処理により計算処理能力が拡大し、レンダリングなどのタスクが高速化する。
スケーラビリティ - デバイスの処理能力を超えたタスクも処理できるようになる。
コスト削減 - 専用ハードウェアの必要性が減り、コストが下がる。
リアルタイム性 - インタラクティブなビジュアライゼーションなどの応答性が向上する。
品質の向上 - レンダリング品質やAI画像処理の精度が向上する。
幅広い利用可能性 - 個人から企業まで幅広くRNDRを利用できるようになる。
イノベーション - 新たなアプリケーションの創出が進む。
産業の変革 - 映像、アニメーション、設計、建築、ゲームなどの産業に影響を与える。
新ビジネスモデル - RNDRを利用したサービスで新収益を生み出せる。
グリーンコンピューティング - 既存GPUを活用することで、エネルギー効率が向上する。
このように、アプリへのRNDR統合は高性能コンピューティングの民主化とイノベーションをもたらす可能性があると考えられます。
美少女グラビアの生成AIが流行りましたが、3Dモデル生成のAIの精度も上がり、誰もが簡単に思い通りの仮想空間を作成できるようになる日も近いでしょう。
ゲーム性を取り入れ、楽しみながら参加できる世界を目指している
開発者とコミュニティメンバーによる会話を覗いてみると、
定期的に世界をリセットするBR(バトルロイヤル)形式の検討がある
ランダムなゴール(宗教を広める等)を達成するPvEモードのアイデア提示がある
開発者とコミュニティメンバーがアイデアを出し合い、開発が進められている
短期間で自由に建築・対戦できるモードを「アイアンチェフ」に例えている
開発方針や実装内容について、開発者とユーザーが積極的に議論している様子が伺えます。
それでは、現状のUpstreetの世界を探索してみましょう!
https://upstreet.ai にアクセス。
Press Startで、Singleplayer ModeとMultiplayer Modeがあります。
まずは、Singleplayer Modeで気兼ねなく走り回ってみるのも良いでしょう。
QキーでEmote
・Cキーでしゃがむ
・Fキーで飛行
・スペースキーでジャンプ。ジャンプ中もう1度押すと2段ジャンプ
・シフトキーを押しながらWASDの方向キーのいずれかを2連打すると高速移動
画面左上でサインイン後、Sign out横をクリック。
Profileタブをクリックし、Avatar下部のアイコンをクリック。+Add VRMをクリックして追加すると下部に表示されます。
追加されたアバターをクリックしSaveボタンでアバターを着用します。
NPCや3Dアセットなどを配置して保存できるようになったので一部その方法を紹介します。
Mキーで自分の土地を探したり、移動したい場所を選択してダブルクリックで移動できる。
低い位置で移動すると埋まってしまう場合があるので、ある程度浮遊した状態で移動した方が良いです。
とりあえず土地を持っていなくても誰でもNPCや3Dアセットなどを置けるようですが、誰にも邪魔されない自分の土地が欲しい人はこちら
LキーでBiludモードにして
Appsタブをクリック。
こちらでもVRMアバターを追加して着ることができます。
GLBをクリック。
Add GLBで配置したいGLB形式の3Dモデルのファイルをアップロードすると下に表示される。 その表示されたglbを配置したい場所へドラッグ&ドロップするとワールドに表示される。
Editタブに追加されるのでそれをクリックすると位置を数値で調整できる。Removeボタンをクリックで削除。
ワールド内ではそのアセットにXYZ軸の矢印が表示されており、それに合わせてドラッグで移動できる。さらにその状態で”Rキー”を押すと回転、もう一度”Rキー”でスケールを変更できる。
Editタブの一覧のSaveボタンで保存。
NPCボタンをクリックし、+Add NPCをクリック。NPCにしたいVRMをアップして必要事項を入力してCreateボタンをクリックでAI NPCを作成できます。
NPCボタンをクリックした一覧に作成したNPCの項目が追加されているので、そこをドラッグして配置したい位置にドロップしてください。
NPCに近づくとXキーで会話できます。
AI生成エージェントが完全に統合されていることがわかるでしょう。ChatGPTが話題になる前からAI NPCのデモ動画などがあったので実際に作れて感動です。(ChatGPT4は重くて3.5ターボを利用しているらしい)
11月5日にThe Gatheringというイベントを開催するそうです。
ストリートコンテスト、ベストビルドコンテスト、ベストパーティーコンテストの3つのコンテストがある。
・ストリートコンテストは、アーティストがストリートをデザインするもの
・ベストビルドコンテストは、参加者がどこでもビルドして審査するもの
・ベストパーティーコンテストは、パーティーの質を競うもの
これらのコンテストで優勝すると、報酬として土地や契約などがもらえる。
また、自分のAIを接続できるSDKがある。 長期的にはAGIを構築し、エージェントとのインタラクションを革新したいとのこと。楽しいゲームを通じてコミュニティを育てていきたい。
そしてモバイル対応やWebVR対応などの開発も進んでいくと思います。
web3メタバースはオワコンだの時期早々だの言われ、今はAIだと乗り換えてる人が多いと言われているが、web3メタバースAIこれらはテクノロジーとして繋がっており、良いところを使っていけば良いのです。
OpenAIのCEOもWorldcoinを配ったり、AI費用はビットコインの手数料安く使えるライトニングネットワークで支払うのがベストだという流れもあります。
Upstreetはリリースされたばかりのベータ版でまだバグ調整など発展途上のメタバースですが、AI生成エージェントが完全に統合されており何年も先に進んでいます。
DAOがしっかり機能するにはこれからの課題だと思いますが、期待しています。
自分も何かしら貢献したいと思いますが、英語が喋れないのが悔しい。スタンドプレーから生じるチームワーク精神で日本人向けに記事を書いてみました。コミュニティの方達は日本好きな方が多そうで、日本のイベントによく来日しているようなので、興味を持ってくれる方が増えると嬉しいです。
私の土地下記2区画で色々試しているので訪問してみてください。
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